経済産業省事業をみるその10 おもてなしによる日本旅館海外展開プロジェクト

http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/15kagaya.pdf

「おもてなし」という言葉がオリンピック誘致に使われブームとなったが、その前に出ていたプロジェクト。幹事は旅館の加賀屋。といってもインバウンドではなく、日本旅館を海外で設計するというプロジェクトだ。

 

 私はたいして中国に詳しくないのだが、それでも大連が舞台であるということはよいと思う。日本企業は海外に決して強くない。いきなり中国内陸部にいっても無理なことが多いだろう。

 補助金を受けて海外に行こうという企業にとっては、親日的な都市がよいのではないか?また上海、北京は過当競争気味なので、大連という地は適切だと思う。懸念されるのは、大連というのは中国のほかの地域への影響力が乏しいといわれているところだが、それでも大都市だ。テストマーケティングにはふさわしいだろう。

 このプロジェクトで気になるのは、目標と結果が見事に一致していることだ。2500万円の商談があり、ある宿泊施設で和室が造られることになったようだが、もともと出来レースであるってことがないと信じたい。

 その意味で報告書って書くこと大切だ。フランスのテーブルアートもそうだが、もしかすると、提出者は公開されること、あるいは公開されることの怖さを知らないのではないか。

 その意味でももう少し、役所が指導したらどうだろうか?