経済産業省事業をみる その5 HARAJUKU+

http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/02harajukuplus.pdf

 

最初に聞きたい。ほかのプロジェクトは共通テンプレートを使っているが、このプロジェクトは独自テンプレートである。独自テンプレートである理由を説明したほうがよい。独自テンプレートを使うのなら目次もきちんとつけて欲しい。

企業にとっては、報告しやすい、自分にとってのわかりやすいものなのだろうが、公開資料ということも考えてほしい。

フォーマットが異なるだけで、このプロジェクトに対する信頼性のようなものが見える。

もらうものはもらうが、情報は出したくないというか。

 

そう、ほかのテンプレートに比べて情報は多いのだが読みにくいのだ。

見た目問題はさておき、台湾でラフォーレ的なファッションを出すこのプロジェクトは、ほかの多くのプロジェクト同様、関心は集めるが売上は伴っていない。

比較的購買力が高く、日本人と見た目も好みも似ている台湾のプロジェクトで売上が低いというのは、クール・ジャパンの命題の立て方に問題があるのではないかと思わせるものだ。

ただ、この報告書は文字数が多く、いろいろな情報がある。その中で注目されるのは若者の意識調査で、ファッションに対する関心がそれほど高くないということだ。

クールジャパンのプロジェクトは現地で受け入れらるものをフックにして、ほかの産業に広げるというものだが、台湾のファッションというのが本当にフックになりうるのか、そのレベルでも心配になる。

ただ、この報告書はきちんと読む価値がある。宣伝文が多くうんざりするが、若者の意識調査や、購入者数の少なさなど、テスト販売とは何かと考えさせられる。

ほかのプロジェクトもみて思うのだが、テスト販売のためのショップの効果についてもう少し考えたほうがいいのではないか。実際、継続性のないテスト販売ショップってわれわれもあんまり買わないだろう。費用対効果からするとすごく効率が悪いのでは。

 

どうせ国費を投入するのなら、消費財の場合無理やり使ってもらうというくらいのことをしたほうがいいのではないか。ただだといいことしかいわないかもしれないが。