経済産業省事業を見る その3 インド ジャパコン キッズ事業
インドの事業は非常に理想的な事業のたてつけとなっている。
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/07japacon.pdf
幹事会社はBSフジだが、ポケモンや琉神マブヤー、ハクション大魔王など多彩なアニメをインドの複数の局で放送し、あわせ物販も行うというもの。
現地でのインタビューも多く掲載し、非常にまじめな資料の作りとなっている。
まず、公費を投入しているので「まじめ」に報告してもらう姿勢は非常に重要だ。
自社に都合の悪いことも述べておりきちんと報告している印象を受ける。
もちろん問題はある。インドの放送の視聴率は低いというのは所与としても、想定リーチ数、現実のリーチ数がハクション大魔王、パブー&モジーズ、琉神マブヤーのリーチ数が同じということはあるのか?
特にマブヤーは21:30と遅い時間に放送されているが本当に親子にリーチしたのか?
細かく時間帯までも公表しているからこそ、きちんと細部を詰めた報告をしてほしい。
そしてこの報告書が正しいとすると、マブヤーとハクション大魔王の視聴者数が同じでポケモンより多いという不思議な結果が出てくる。
さらに、インドのマーチャンダイズ市場の小ささもわかる。もっとも人気のインドキャラクターを使ったTシャツですら20万枚しか売れていない。
人口比でのマーチャン市場はまだまだ小さいようだ。実際、マーチャンは非常に苦労している。
また、コメントをみると、知っているキャラクターしか買わない消費者の姿が浮かんでくる。
その中で、Power Rangersは人気とのコメントがあった。日本の戦隊ものをリメイクしたシリーズはインドでも人気らしい。
Power Rangersがどのようにリクープしているのか、ケーススタディをしてみたらどうか?
どうもインドは「コンテンツ」だけでリクープするのは大変そうだ。
リスクが大きく大きさが見極められない市場だから、国の金でトライしたことには価値があると思うが、インドってこの方式で攻めていって成果があがるのか、疑問に思う。